私と音楽 第4回 松丸亮吾が語る米津玄師(音楽ナタリー)

出典元:松丸亮吾

各界の著名人に“愛してやまないアーティスト”への熱い思いを聞くこの連載。4回目は東京大学謎解き制作集団AnotherVision2代目代表で、フジテレビ系「今夜はナゾトレ」などに出演する謎解き作家の松丸亮吾が登場。ハチとして動画を投稿していた時代からのファンだという彼に米津玄師の魅力について語ってもらった。

【動画】米津玄師 MV「アイネクライネ」(メディアギャラリー他8件)

■ 1度聴いたら耳から離れない
米津玄師さんはハチの時代からずっと追っていました。僕が中学生の頃はまさにニコニコ動画が全盛期で、僕もVocaloidをはじめ、“歌ってみた”やそれに付随する動画を夢中になって観ていたんです。小さい頃は母と一緒に福山雅治やコブクロの曲を聴くのが好きでよくライブに連れて行ってもらったんですけど、中学生の頃はそれに対するちょっとした反抗というか、いわゆる“中二病”真っ盛りの時期だったから、世の中の流行と違うものを追い求めてボカロ曲をひたすら聴き漁りました(笑)。「自分が聴きたいものを聴くんだ」っていう自己主張みたいなところもあったなあ。

その頃にハチさんの「THE WORLD END UMBRELLA」を聴いて、何か刺さるものがあってマイリストに登録したんです。曲としてはテンポも速く疾走感があるのですが、どこか悲しげで、今までどのアーティストの曲を聴いても感じたことのなかった感覚に襲われて、そして最後には曲の展開が変わって一気に視界の開ける瞬間があって、大きく心を揺さぶられたのを今でも覚えています。メロディがキャッチーなのもありましたが、そんな体験も相まって、1度聴いたら耳から離れなくなりました。動画も自分で作っていると知って「ハチさんってすごい多才な方なんだな」って。それからしばらくはずっとそのメロディを口ずさんでいました。友達に「その曲何?」って聞かれたりして、「この曲はハチさんという方が作られた曲で……」と説明していたのが今となっては誇らしいですね(笑)。実はこの曲、「WORLDS END UMBRELLA」という曲名でリテイクバージョンが出ているんですが、個人的にはこちらのバージョンが好きです。ぜひ聴いてみてください。

それからあっという間に再生ランキングのトップのほうに「clock lock works」が上がってきて、4作目の「結ンデ開イテ羅刹ト骸」が再生数100万回になったんですよ。4作目でミリオン再生って本当にとんでもないことだなと、改めて尊敬しました。それからどんどんヒット曲を連発していき、当時、僕と同じ年頃で「マトリョシカ」「パンダヒーロー」を知らない人はいなかったと思います。

■ あ、この悲しさ知ってる
米津さんの曲は本当にどれを聴いても全部いいんです。「ピースサイン」も好きだし「vivi」も好き。ヒット曲ってある程度定式化されていると聞きますけど、米津さんの場合は聴いていて何かがちょっとずれていてそれが心に引っかかってくる感じがあるんです。独特なクセがあって、でもそれが米津さんにしか作れない唯一無二という感じがするんですよね。

特に好きな曲を挙げるとすると「ゆめくいしょうじょ」。これはハチ時代に発表した「沙上の夢喰い少女」という曲をリメイクしたものなんです。米津さんはボカロ時代の曲は基本的にリメイクしないつもりだと言っていたんですが、でも時間が経って心境の変化もあってアレンジして出してくれた。「ゆめくいしょうじょ」ってタイトルを見たとき、「えっ……これってあれだよね?」と胸が高鳴りました。リリースされて聴いたらやっぱり「沙上の夢喰い少女」だったから鳥肌が立って……めちゃくちゃ感動しました。

ハチさんの「沙上の夢喰い少女」の動画では、砂漠に給水塔が描かれているんです。砂漠に恵みを与える給水塔は母性の象徴で、そこに座る少女が砂漠に倒れている男の子に愛を注いで渇きを癒そうとしているんじゃないかな、というのが僕なりの解釈です。その癒しを表現する上で、曲調はアップテンポでポップになっていて、明るく励ましてくれているようで落ち着く。僕はそんな曲だと感じました。

一方、リメイクされた「ゆめくいしょうじょ」は印象がまったく変わっていて、米津さんの歌声がとても温かくて、ダイレクトに響く優しさが詰まっている。眠れないときこれを聴くと包み込まれるみたいで落ち着いて。この曲調もまたすごく好きなんです。

再生数3億回超えの「Lemon」はどうしても外せないですよね。「人の死」という身近なテーマで、聴いた瞬間悲しみが波のようにぶわって寄せて来て「あ、この悲しさ知ってる」って。米津さんが「Lemon」を作ったときの感情みたいなものがダイレクトに伝わってきた感じがしました。僕、母を高校2年生のときに亡くしているから、聴いたときは当時のいろんな感情が蘇って辛い気持ちになったんですけど、聴き終わるとなんか1つ昇華された気がしたんです。

「アイネクライネ」は米津さんの絵もよくて、MV込みで好きです。「Lemon」もそうですけど、この曲は「いつか来る、避けられない別れ」を描いています。聴くと一瞬の大切さを強く感じて背中を押される。それと同時に、切ない気持ちに寄り添って一緒に泣いてくれているようにも感じるんです。「アイネクライネ」は辛かったときや落ち込んでどうしようもないときに聴くと、もう少しがんばろうと思える曲ですね。

■ ボカロが認知されるきっかけは米津さん
僕4人兄弟なんですけど、みんな音楽の趣味が違ったので、中学生の頃はよく「CDコンポで何を聴くか」で喧嘩になりました(笑)。バンドをやっている3番目の兄からはよく「ボカロだけじゃなくていろんな音楽を聴け」って言われていました。当時はまだボカロはオタク文化と思われていて、音楽文化として認められていないようなところがありました。でも米津さんがメジャーになったことでボカロが世の中に認知されるようになって、最近はボカロ出身のアーティストがたくさん出てくるようになったなって感じます。初めてハチさんの動画を観たときはボカロが市民権を得る時代が来るとは思っていなかったですね。supercellのryoさんやEveさん、須田景凪さん、PENGUIN RESEARCHの堀江晶太さんもヨルシカのn-bunaさんもニコ動で活躍していた方だし、僕も観ていました。CIVILIANのナノウさんのボカロ作品はよく聴いていて、東大の受験の日も「ハロ / ハワユ」を聴きながら会場に行ったんです。

「米津さんは好きだけど、ハチは知らない」っていう人がいると思うんですけど、1度ハチの楽曲を聴いてほしい。まだ聴いたことがない人には楽しみ方の1つとしてオススメしています。米津さん自身はハチの時代は過去だって言っていますけど、僕はハチの曲を聴くことで、米津さんの歩んできた道とかストーリーを追うことができて、より楽曲を深く感じられるような気がするんです。

■ 生き急いでいるようで惹かれる
ハチ時代はボカロならではの表現の制約があって、伝えたいことを正確に伝えるのが難しかったんじゃないかと僕は思っていて、リスナーが「ああでもない、こうでもない」って自分なりの曲の解釈を楽しむようなところがあったと思うんです。でも今は米津さんが自分の声で歌を届けるようになって、伝える精度が高くなっているような気がします。米津さんが僕たちの受け取りやすいところに“すとん”とダイレクトに言葉を落としてくれるようになったから、以前よりも共感しやすくなったのかな。圧倒的な存在感でモンスターアーティストになったけど、逆に今の方が距離は近くなったように感じます。

以前日本テレビの「ZIP!」で米津さんが「Flamingo」について話していて、ちょっと曲調が変わるところの影響元は「島唄」だと言っていました。これまで曲を作ってきた中で、「こういうことをやったら受け入れられる」っていうのがだんだんわかってきて「じゃあどこまで変化球を投げてもいいのか」という挑戦で「島唄」を取り入れたそうです。そういう話を聞くと米津さんは自分に天井を作ってないんだなって感じます。いろんな作品で絵を描いたりMVで複雑なダンスをしたり、米津さんは自分の表現力で1つの世界を作ろうとしている。ランキングで1位になってもそれは通過点の1つでしかなくて、すぐにその次のことを発想している。そういう生き急いでいるようなところに惹かれるんじゃないかな。米津さんの物作りの姿勢にはクリエイターとして見習うところがたくさんあるし、尊敬しています。

実は兄のDaiGoは米津さんに会ったことがあるんですよ。友達とカラオケをしていたら、急に米津さんが入ってきて歌ったそうなんです。「すごい歌うまい人が来たなあ」って思ったんですって。名前は知ってたけど顔は分からなかったって、そんなことあります? もう、あれは驚きました(笑)。僕は会ったことないから「会わせてあげよっか?」って言われたけど、DaiGo経由で会っても何か違う……というか悔しいじゃないですか。いつか仕事を通じて自分の力で会えるようになりたいですね。

□ 松丸亮吾
東京大学謎解き制作集団AnotherVisionの2代目代表を務め、数多くの脱出ゲームや問題制作に携わる。現在フジテレビ系「今夜はナゾトレ」東大ナゾトレコーナー出演中。「東大ナゾトレ AnotherVision からの挑戦状」シリーズは累計100万部を突破している。ほかにも「東大 松丸式 数字ナゾトキ-楽しみながら考える力がつく!」など著作多数。

取材・文・構成 / 中村佳子(音楽ナタリー編集部) 写真提供 / College UNIVERSITY COMPANY

5年保証 防災セット 二人用が雑誌やSNSで話題に!評判や口コミは真実なの?

AZ.MARKET エージーマーケットさんが販売している5年保証 防災セット 二人用が
雑誌やSNSで騒がれてるみたいだよ

それだけ注目されてるというのは事実だよね

いかにも
【誰でもこのまれ】【安くて】【誰でも気にいられる】
みたいに宣伝してるのは
逆に怪しすぎる印象をもってしまうよね

誇大な表現って警戒する人もいるよね。

わたしが気になっているのはコレ・・・

ぶっちゃけ、何だか怪しいなあ。とついつい思っちゃうほど騒がれているから・・・
返品保証はついてるのかな?

考えばかりでなく買った方がいいのは分かるけど、
ちょっと不安~

コメントを残す